ある地方都市の大学では、矯正治療のシミュレーションを動画で見せるなど患者さんに納得が行くツールを使っているのも素晴らしかったです。 ただし、矯正治療のワイヤーが入っている患者さんは、フッ化物入りペーストで1回20分歯磨きすれば、むし歯にならないという説明をしていたのは少し心配になりました。
3か月に1回 診療室でフッ化物塗布するのが、むし歯予防のために必須です。
まして矯正歯科治療でワイヤーが入っているなら むし歯になるリスクが高いので なおさらです。
世の中には、一所懸命に歯を磨いているのに むし歯になってしまう人がいます。
必ずしも、甘いものを飲んだり食べたりしているわけではありません。
つまり、自己管理だけでは限界があります。
実は、私 原田は20代のときに矯正治療をしていました。
歯並びはキレイになりましたが、ブラケットを外したときには、数本の歯がむし歯になっており、そのうち何本かは神経(歯髄)を取るはめになりました。
当時は大学病院の矯正歯科で治療を受けていました。
そこには器具の滅菌、消毒をする看護婦さん(当時は看護師でなく、看護婦と呼ばれていました)はいましたが、多分 歯科衛生士さんはいなかったです。
少なくとも矯正治療中に歯ブラシ指導を受けたことはないし、ましてやプロフェッショナルクリーニングなどしてもらったことはありません。
手術して上下の顎間固定している時は、何とむし歯予防効果が全く期待できない イソジンガーグルで うがいするよう指示されたくらいです。
歯並び治療、咬合育成処置している人は、例えば床矯正治療、プレート矯正治療をしている場合でも、3か月に1回のフッ化物塗布はむし歯予防のために欠かすことができないことは何度強調してもしきれないと断言します。