矯正中の痛みに消炎鎮痛剤を使うと歯が動かないことをご存知ですか?
歯並び矯正治療をすると、歯が痛くなることを心配される方がいます。
この痛みにはいくつか種類があり、本当に痛むこともありますが、歯が押されることを痛いと表現される方がおり、歯牙移動のためには歯の圧迫感は大なり小なり起こることなので、後者については経過観察して頂きます。
特にお子さんがこの「痛み」を訴える場合は、保護者の方が必要以上に心配されることがありますが、実際に早めに医院に見せにきて頂ければ、安心です。
当クリニックで行っている歯並び育成、かみ合わせ矯正治療の場合、装置は、固定式のものと、取り外しできるものの2種類があります。
取り外しできる装置(プレート矯正、床矯正、アソアライナー<インビザライン・システムと異なり、ひとつずつ歯の動きに伴って型取りしてゆくシステムです>)の場合、患者さんが痛みにもじっと耐えて装置を入れ続け、歯ぐきや粘膜に傷を作ってくることがあります。
この場合は大抵簡単な調整で対応することが可能です。
さて、痛みが出た時に、薬を飲む方がいますが、これは注意が必要です。
ボルタレン、ロキソニンなどの消炎鎮痛剤を服用すると、歯が動きません!
なぜかという理由は少し専門的になりますが、実験でもこのことはわかっています。
もし、どうしても痛み止めの薬を飲むなら、セデス、バファリン、カロナールなどの鎮痛剤を飲んで下さい。
このことは意外に知らない方がいますので、担当の矯正歯科医師の先生にも相談して下さいね。