Q. 4歳になる娘は寝ながら激しい歯ぎしりをします。 歯ぎしりって、歯によくないと聞きますし心配です。 そもそも、どうして歯ぎしりをするのでしょうか?
A. 歯ぎしりは、歯が生えたばかりの幼児の頃からみられます。
あんなにかわいくて小さい乳歯が生えてきてまだ間もないというのに、がりがりがりがりとものすごい音をたてて歯ぎしりをするためにお母さんがびっくりして来院されることもあります。 「この子、歯ぎしりがすごいんです!大丈夫でしょうか!?」ご心配される気持ちは痛いほどよくわかります。 でも、ほとんどの場合子どもの歯ぎしりは心配することはありません。大人の歯ぎしりと違って成長過程で起こる行動の場合がほとんどだからです。
顎が大きくなるにつれて乳歯に隙間が開いてきます。こういった咬み合わせのバランスの変化を調節するために歯ぎしりをするといわれています。 ですから、この時期の歯ぎしりは成長に即した正常な反応だと考えてよいでしょう。
また、それだけでなく歯ぎしりをすることで顎や筋肉の発達を促し鍛えるという効果があります。成長するにつれていろいろな食べ物を咬み砕くために、顎や筋肉にはしっかりした力が必要になってきます。 歯ぎしりは、こういった力を育む行動の1つでもあるのです。
Q. じゃあ子どもの歯ぎしりはそんなに気にしなくても大丈夫なのでしょうか?
A. ただし、場合によってはこのような正常な反応ではないこともあります。
例えば、幼稚園や保育園に入園して親からいきなり離されてしまった、あるいは下の子が生まれてかまってもらえず寂しいなどのような環境の変化がストレスとなって歯ぎしりを誘発することがあります。
ですから、急に歯ぎしりをするようになったという場合などは、なにかストレスを感じていないかを疑ってみることも必要です。
また、乳歯と永久歯の交換期にも噛み合わせがアンバランスになり歯ぎしりをすることがあります。この場合、永久歯が生えそろうにつれて歯ぎしりもなくなるのが一般的です。子どもの歯ぎしりは、多くの場合成長とともになくなります。逆にいえば、いつまでも歯ぎしりをやめない子はなにか他の原因も考えられますのでよく検証してみるといいでしょう。
実は、原田院長の息子も寝ている間、かなり強く歯ぎしりしていることがありました。 成人の歯ぎしりはストレスが関係していると言われていますが、子どもは子どもなりにストレスがあるのかなと思いました。 ただ、永久歯に生え変わってからは特別 歯が大きくすり減っているわけでもなく、普通です。 しかし、あの激しい歯ぎしり音を聞いたら、歯科関係者以外なら心配になるよなと思いました。