A. 矯正装置が入ると歯磨きがしにくくなります。
矯正治療が、むし歯や歯周病の直接的な原因になるわけではありません。
むし歯のなりやすさは唾液の成分や食生活に影響され、歯周病のなりやすさは、歯肉ポケットの深さや歯を支える骨の吸収の程度、全身状態などによって異なります。
矯正治療前に虫歯や歯周病が明らかな場合には、むし歯や歯周病の治療を優先していただく場合があります。
当クリニックでは、矯正治療を行う前に、唾液の状態を調べて、むし歯や歯周病のリスク判定をします。
口腔内が悪い状態だったり、歯磨きが行き届かないうちに装置をつけてしまうと、装置が取れやすくなり治療が進まない、歯肉から血が出てしまう(歯肉炎になる)、ブラケットを外した後に、むし歯になっている場合があるからです。
そういったことにならないように、矯正治療前または治療中にも、歯磨きの指導を行います。
装置を付けている間は定期的にクリーニングを行うため、歯肉の状態も良くなり歯周組織も改善することがあります。
歯並びを良くすることは、歯磨きをしやすい環境を整えることでもあります。
歯並びを治すと同時に歯や歯周組織の健康も向上させるためには、患者さんご自身のホームケアが大変重要です。